太平洋戦争中に疎開する児童らを乗せて沈没した対馬丸の悲劇を学ぶ「第3回対馬丸平和継承プログラム」(対馬丸記念会主催)の事後研修が25日、那覇市若狭の対馬丸記念館であった。
参加している県内の小学生らは13~15日、対馬丸事件の生存者や犠牲者が流れ着いた鹿児島県奄美大島を訪れ、当時を知る関係者らから話を聞いた。25日は3班に分かれて振り返りをした後、全体で議論を共有した。
天久小5年の知念由依さんは、関係者の話を聞いたことで「『80年前、この海は死の海だった』という状況や体験者の気持ちが想像しやすくなった」と振り返った。
与那原東小6年の三ツ橋明里さんは、奄美大島にある宇検村が「人口が少なくなっているのになぜ建てるのか」と反対する住民も説得して慰霊碑を建立したエピソードが印象に残ったと発表。大謝名小5年の城間桜さんは慰霊碑について「意外と大きく、平和の気持ちがたくさん込められている気がした」と語った。
児童たちは9月29日午後2時から同記念館で報告会を行う予定だ。
(南彰)