30日早朝、沖縄本島の南東の海域で遭難、沈没した県近海鮪漁業協同組合に所属の漁船「第八光栄丸」は乗組員8人のうち7人が救助され、1人の捜索が続いている。救助されたのは日本人の船長とインドネシア人の6人。同日夜時点で、機関長の男性(69)=宜野湾市=の捜索が続く状況に、同漁協からは安否を案ずる声が聞かれた。
同漁協の松田哲行組合長は「講習を受けて出ていったばかりの船で、これから一緒に頑張ろうと話していたところなので非常に残念。(男性の)安否が心配だ」と話した。
同漁協によると、第八光栄丸は7月初めに同漁協に加入したばかりだった。機関長の男性は出航前日の8月7日まで漁船の講習を受けていたという。今回の操業は同漁協の所属船としては初めてだった。8日に泊漁港を出航し、事故があった海域付近で約1カ月間の操業を経て、9月8日ごろに同港に入港し水揚げする予定だった。
同漁協では、漁業期間中の漁船が毎朝の操業前に位置情報として緯度や経度を共有し、始業を報告する取り決めになっていた。第八光栄丸からは、29日朝までは始業の報告を受けていたという。30日午前6時前に同船から遭難信号の発信が確認され、漁協から連絡を試みたが、応答はなかった。