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首相「沖縄県と対話してきた」 知事会談では「辺野古」触れず


首相「沖縄県と対話してきた」 知事会談では「辺野古」触れず 国会議事堂
この記事を書いた人 Avatar photo 安里 洋輔

 岸田文雄首相は31日の衆院本会議代表質問で、米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、玉城デニー知事ら地元関係者と「対話を行ってきた」との認識を示した。

 工事を推進する立場を改めて示しながら「丁寧な説明を行いながら工事を進める」とも述べた。山田勝彦氏(立民)への答弁。

 山田氏は、国土交通相が設計変更申請の承認を代執行して大浦湾側の工事を始めたことに「憲法で保障されている地方自治を完全に崩壊させる暴挙」と指摘。「沖縄県との対話による抜本的解決を目指すべきだ」とただした。

 岸田氏は、辺野古新基地が普天間飛行場の全面返還のための「唯一の解決策」とする従来の政府方針を繰り返した上で、「私自身、玉城知事をはじめ地元の皆さまと対話を行ってきた」と強調した。

 岸田首相は、首相就任からこれまでに玉城知事と首相官邸で公式に2度会談。21年11月の初会談では辺野古について触れられなかった。22年5月には、玉城知事から日本復帰50年の建議書を受け取り「対話の場」の設定を求められたが、その場はいまだ設定されていない。 

(安里洋輔)