【東京】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で防衛省が進めているくい打ち試験の作業を巡り、木原稔防衛相は5日の閣議後会見で、玉城デニー知事による中止要請への対応を問われ「大きな流れに変更はない」として中止しない考えを改めて表明した。
防衛省は護岸工事のための「準備作業」としており、事前協議の対象外だと主張している。一方、県は通常工事の一環と捉えて県との協議が終わるまでは作業しないよう求めている。事前協議は、2013年12月に県が当初の埋め立て申請を承認した際に付した「留意事項」に基づく。
米軍が嘉手納基地に配備していたF15戦闘機に代わり、最新型のF15EXを配備する方針を固めたことに関し、木原防衛相は記者会見で「最大騒音レベルがわずかに大きいというデータがある」と認めた。公表されている情報として上空300メートル飛行時の最大騒音レベルが、従来型は約104デシベルなのに対し、F15EXは約109デシベルだとした。
一方、実際の騒音は飛行状況や測定器材、気象条件などの要因に左右されるとし「一概に比較することは困難」と述べた上で「米側からは航空機騒音規制措置を順守するなど地元に配慮すると説明を受けており、防衛省としても周辺地域への影響を最小限にするよう求めていく」と強調した。
木原防衛相「流れに変更はない」 辺野古くい打ち試験の作業続行を表明 玉城知事の中止要請に応じず
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明 真南斗