米空軍が嘉手納基地でパラシュート降下訓練を強行したことを受け、玉城デニー知事は8日、「訓練に強く抗議する」とのコメントを発表した。嘉手納基地所属の空軍兵士による少女誘拐暴行事件が発覚したばかりであるとし「事件発覚から間もないタイミングで県民、県や地元自治体が反対している嘉手納基地でのパラシュート降下訓練を実施すること自体、県民感情を全く理解してないないのではないか」と厳しく批判した。
玉城知事は5月に上京し、日米両政府に直接嘉手納基地で同訓練を実施しないよう求めたにも関わらず実施されたことは「県民の思いを踏みにじるものであり、大変遺憾だ」と問題視した。
玉城知事は8日朝には記者団に対して「もし訓練が必要なら県外・国外の適地を探してそこで行ってほしいと申し入れている。米側の対応が非常にあいまいではないかと思う」と指摘した。
パラシュート降下訓練を巡り、県はこれまで、嘉手納基地で実施しないよう求めている。
パラシュート降下訓練が強行されたことを受け、県は9日、外務省沖縄事務所の宮川学沖縄担当大使と伊藤晋哉沖縄防衛局長を県庁に呼んで抗議する。
(知念征尚、沖田有吾)
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