県系3世で、自身のルーツを探していた米ワシントン州公立大、ワットコム・コミュニティーカレッジ学長のキャシー・ヒヤネ・ブラウンさんは28日、同じ門中の比屋根眞義さん(83)らとうるま市の高江洲公民館で面会した。ルーツ探しに協力していた琉米歴史研究会の喜舎場静夫理事長が新聞で情報提供を呼び掛け、面会が実現した。
ブラウンさんは祖父が米ハワイ州に渡った県系3世。祖父の「ヒヤネ・セイホ」さんの情報を喜舎場理事長へ提供した。喜舎場さんの調べでは、セイホさんは現うるま市高江洲出身とみられていた。情報提供を呼び掛ける紙面を見た高江洲在住の眞義さんと理恵さん(54)が家系図を確認したところ、セイホさんとみられる名前を発見。ブラウンさんの来日に合わせて比屋根門中との面会と高江洲地域の案内を予定していた。
ブラウンさんは姉と姉の夫の3人で27日に来日した。高江洲公民館では比屋根門中が複数人が出迎えた。先祖の生活や家系図を確認するなどして交流した。その後は高江洲地域に残る御嶽や井戸などを案内した。
ブラウンさんは「会えて良かった」と笑顔を見せた。孫が7人おり「孫にも伝えていきたい。今度は連れてくる」と家族ぐるみでの交流にも意欲を見せた。
眞義さんは「大変うれしい。同じ門中の人が学長を務めているというのは誇りに思う」と喜んだ。理恵さんも「今後も関係を続けていきたい」と関係の継続を約束した。
ブラウンさんは県内6市村と短期留学支援に関する協定を3月に締結する。締結式に合わせて来日していた。
(金盛文香)