【南風原】南風原、西原、与那原の3町で構成する東部消防組合消防本部(仲村等消防長)は6日、与那原町与原で1月1日深夜に発生した民家火災で住民の男性1人を救出したとして、会社員の島袋剛さん(53)を表彰した。
島袋さんは元日の午前1時35分ごろ、爆発音で火災に気付いた家族に起こされた。ベランダから外を見ると、煙が上がっている民家の2階から携帯の光で手を振っている男性を発見。急いで民家に向かい、敷地内にあった脚立を2階に立てかけた。男性が自力で下りる間、脚立を押さえて救助に当たった。男性はけがもなく無事救助された。「火事があったのは家族ぐるみの付き合いがある家で、何とか助けたいと夢中だった。爆発音が何度かしていて、今考えると怖い」と振り返る。
救助の際は、見知らぬ女性が一緒に脚立を押さえてくれたという。近所の別の男性は、火事のあった民家に隣接するアパートの住民全員を近くの広場に避難誘導した。島袋さんは「いろいろな人と連携した。地域活動に参加する重要性を確認した」と話す。
電化製品のショートが出火原因とみられるこの火事では、救助された男性の家族1人が亡くなった。島袋さんは「亡くなった方がいるので、表彰は複雑な気持ちだ」と話した。
(岩崎みどり)