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沖縄生まれの楽器「琉球かれん」 教育現場での効果に期待も 嘉数中で特別授業 宜野湾 沖縄


沖縄生まれの楽器「琉球かれん」 教育現場での効果に期待も 嘉数中で特別授業 宜野湾 沖縄 特別授業で琉球かれんを奏でる生徒ら=3月、宜野湾市の嘉数中学校(提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 高辻 浩之

 【宜野湾】宜野湾市立嘉数中学校で3月、沖縄生まれの弦楽器「琉球かれん」を取り入れた特別授業が行われた。1年生約120人が参加、初めて触れる楽器に生徒らは興味津々の様子で、「春の小川」などを演奏し楽しんだ。授業を企画した同校の石垣郁乃教諭は「1日で合奏までできた。生徒たちの集中力に驚かされた」と目を輝かせた。

 琉球かれんは、見た目はウクレレに似ていて、机などに置いて琴のようにピック(爪)で弦をはじいて奏でる。子どもから高齢者、ハンディキャップのある人など誰でも容易に演奏ができる。優しい音色が特徴。

 嘉数中では不登校の生徒や、さまざまな課題のある生徒たちの教育支援の一環で琉球かれんを取り入れた授業などを実践している。同校のスクールサポーターで県警少年サポートセンターの山本六代さんによると、「楽器に触りたい」と不登校の生徒が登校したり、卒業後も地域のサークル活動に参加したりと、効果に期待が持てるという。山本さんは「琉球かれんの音色には癒やしの効果があるといわれている。琉球かれんを通して、地域との触れ合いの機会などを増やしていきたい」と期待を膨らませている。

 (高辻浩之)