好きな服、みんな無料 大学生らが子どもたちの居場所づくりで「0円マーケット」 西原・沖縄


好きな服、みんな無料 大学生らが子どもたちの居場所づくりで「0円マーケット」 西原・沖縄
この記事を書いた人 Avatar photo 岩切 美穂

 【西原】子どもたちが気軽に立ち寄れる居場所をつくろうと、琉球大と沖縄国際大の学生らでつくるボランティア団体「彗(sui)」は18日、中高生に衣類を無償提供する「0円マーケット」を西原町の西原マリンパーク駐車場で初開催した。寄付で集まった衣類約1600着が並び、中高生が洋服選びを楽しんだ。

 「彗」のメンバーはこれまで、子どもの居場所でのボランティア活動を通じ、県内の子どもの貧困の問題に向き合ってきた。さまざまな対策が進められる中で、衣服に関する取り組みが少ないことに着目。家庭の経済状況に左右されず、着たい服を自分で選ぶ体験を全ての子どもに提供しようと、0円マーケットを企画した。

「0円マーケット」の会場で、洋服選びを楽しむ中高生ら=18日、西原町の西原マリンパーク駐車場

 昨年11月に「彗」を結成。不要な衣類を受け付ける回収ボックスを各大学の構内に設置したほか、知人らを通じて衣類の寄付を募り、Tシャツやスーツ、ジャージーや帽子など多様な衣類が集まった。運営費を確保するためにクラウドファンディングも実施した。

 衣類の提供を受ける条件は、中高生であることだけ。1人5着まで選べる。18日、会場には南部を中心に中高生ら150人以上が訪れ、真剣な表情で好みの服を選んでいた。南城市の女子中学生2人は「いつもお小遣いをためて服を買っているので、こういう催しは助かる。いろんなジャンルの服があって選ぶのが楽しい」と笑顔で話した。

 「彗」のメンバーで沖縄国際大3年の當真あかりさん(21)は「中高生からは『助かる』という声が多く、やって良かった。おしゃれな服が手に入る場所として中高生に気軽に立ち寄ってもらえるよう、今回の反省点を生かし今後も継続的に開催していきたい」と話した。

 (岩切美穂)