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沖縄の大学生、奨学金利用は64% 全国で2番目に高く 家計の厳しさ反映 21年度 


沖縄の大学生、奨学金利用は64% 全国で2番目に高く 家計の厳しさ反映 21年度  大学(イメージ)
この記事を書いた人 アバター画像 琉球新報朝刊

 沖縄県内の大学に通う学部生1万7756人(2021年度)のうち、奨学金事業などを手掛ける「独立行政法人日本学生支援機構」の奨学金を利用している人は、貸与型と給付型を合わせて64・2%となり、全国で2番目に高いことが琉球新報のまとめで分かった。

 このうち返済が必要な貸与型奨学金について、機構が大学ごとに公表している学生数と貸与者数を集計し、全国737大学の状況を調べたところ、沖縄の貸与率は43・0%で全国7番目の高さだった。機構によると、給付型と貸与型を一緒に受給する学生も一部いるが、その割合は把握していないとした。

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 総務省全国家計構造調査(19年)によると、沖縄の世帯ごとの年収、金融資産残高額はいずれも47都道府県で最も低い。日本学生支援機構は返済が不要な給付型奨学金を20年度に導入し、県内でも21・2%の学生がこの奨学金を受給している一方、家計が厳しい中で高等教育の学費を貸与型で借り入れ、卒業後に返済しながら社会生活を送る人が多い状況が浮き彫りになった。

 琉球新報のまとめによると、県内7大学に通う学部生約1万8千人の77%を県内出身者が占める。

 奨学金の利用率が最も高かったのは青森県。貸与型と給付型を合わせて73・2%に上った。このうち貸与率は56・1%。青森の世帯の金融資産残高順位は全国45位だった。青森は貸与率が唯一50%を越え、2番目に高い岩手県を10ポイント近く上回った。また奨学金の利用率が高い上位10県のうち8県は九州地方だった。

 貸与率が最も低いのは東京の23・3%。東京や神奈川県など首都圏や、工業地帯がある地域は貸与率が低く、世帯ごとの収入や金融資産残高が高い傾向もあった。

 労働者福祉中央協議会(中央労福協)が22年に実施した奨学金返済中の人を対象とした全国アンケート(回答数2200人)によると、奨学金の借入総額の平均は310万円、毎月の返済額は1万5千円、返済期間は14・5年だった。

琉球新報デジタルでは、今回集計した全都道府県と大学の貸与率データを公表している。

(島袋良太、石井恵理菜)

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