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【一覧表あり】災害時のトイレ、足りてる? 沖縄の33市町村が「不足」 備蓄ゼロも3村


【一覧表あり】災害時のトイレ、足りてる? 沖縄の33市町村が「不足」 備蓄ゼロも3村 災害時トイレ備蓄(イメージ)
この記事を書いた人 Avatar photo 新垣 若菜

 県内41市町村のうち約8割に当たる33市町村で、災害時にすぐに使用できる簡易トイレや携帯トイレの備蓄数が足りていないことが、琉球新報の調べで分かった。

 備蓄がゼロの自治体も3村あった。内閣府のガイドラインでは、災害時には交通事情により支援が遅れることもあるとして、想定避難者数1人当たり1日5回使用の3日分の備えを呼びかけている。識者は「トイレ問題は災害関連死につながる。命に関わる緊急事項として取り組むべきだ」と指摘する。

 1月1日に発生した能登半島地震では、水道管の損壊により各地で断水が発生。道路の寸断などにより仮設トイレの配備も遅れるなどして避難所トイレの衛生環境の悪化が問題となっている。感染症のリスクや、トイレを我慢し水分を取らずに脱水症状を引き起こす危険性も懸念される。

 県内で、想定避難者数に対して国の基準を満たしている備蓄があったのは、南城市、大宜味村、読谷村、嘉手納町、北中城村、北大東村、竹富町、与那国町の8市町村のみだった。観光客分も加えた備蓄量を確保する竹富町は「離島の離島なのでライフラインの復旧が遅れる可能性が大きい。観光の島なのでピーク時の観光客数も想定しながら住民ともども災害時の安心な備えにつながるよう力を入れている」と話した。

 一方、不足している市町村のほとんどが5割に届いていなかった。「食料備蓄を優先している」「保管場所がない」などの理由を挙げる市町村が多かった。そのほか「災害時に物資を提供してもらう民間協定を活用することも想定している」(宜野湾市)、「簡易のみではなくマンホールトイレも活用する」(那覇市)との回答もあった。

 国のガイドラインでは避難所のトイレを在宅避難者が使用することを想定した備えも明記してある。41市町村のうち「想定している」と回答したのは23市町村だった。

 アンケートは1月19日、県内41市町村の防災担当部署に対しファクスや電子メールで調査票を送信した。2月1日までに全市町村から回答を得た。

(新垣若菜)