鹿児島県・屋久島沖で見つかった、米軍のCV22オスプレイの残骸とみられるもの＝29日午後（第10管区海上保安本部提供）
琉球新報社 29日午後2時40分ごろ、鹿児島県屋久島沖で、米空軍横田基地（東京）所属の垂直離着陸輸送機CV22オスプレイが墜落した。
6人が搭乗しており、海上で搭乗員とみられる男性1人が発見され、死亡が確認された。オスプレイの死亡事故は国内初。防衛省は機体が直前まで制御できていたとして「不時着水」と主張した。
事故後も県内では海兵隊のMV22オスプレイや海軍仕様のCMV22オスプレイが飛行を続けた。県は原因究明までの飛行停止を求めた。
米軍普天間飛行場に配備されている海兵隊のMV22オスプレイも基本的な構造は同じ。配備当初から機体の欠陥が指摘されてきた。空軍仕様のCV22もたびたび県内に飛来している。機体の欠陥が指摘されてきた。
海上保安庁によると、29日午後2時40分ごろに機影がレーダーから消え、同45分ごろ「墜落した」との118番があった。海上で機体の残骸とみられる物や無人の救命ボートが見つかり、墜落したとみられる。「機体が回転しはじめ、エンジンから出火していた」との目撃情報がある。民間の被害は確認されていない。
宮沢博行防衛副大臣は29日夕、防衛省で取材に応じ、オスプレイについて「不時着水をした」と述べた。防衛省によると、米側は「unplanned landing（計画外の着陸）」と説明している。
現場は屋久島の東側約1キロ付近とみられ、周辺の水深は約30メートル。海保や漁船が捜索、救助活動に当たっている。付近の当時の天候は晴れだった。
墜落機は米軍岩国基地（山口県）から米軍嘉手納基地に飛行を予定していた。午後3時25分ごろには、鹿児島県の屋久島空港に同型機1機が着陸した。墜落機と共に飛行していた可能性がある。
陸上自衛隊目達原めたばる駐屯地（佐賀県）は29日、予定していた30日の陸自V22オスプレイの飛行訓練見合わせを決めた。
オスプレイは事故や不具合が相次いできた。2016年12月に普天間所属のMV22が名護市安部沿岸に墜落した。
（明真南斗まとめ）
※第10管区海上保安本部は11月30日、オスプレイの搭乗者数を当初発表の6人から8人に訂正しました。
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