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観光「沖縄発展に重要」88%、従事者の満足度70% 一方でマイナスイメージの理由は? 県民意識調査


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この記事を書いた人 Avatar photo 與那覇 智早

 県観光政策課は22日、沖縄観光に関する2023年度の県民意識調査の結果を発表した。

 「沖縄の発展に観光が重要な役割を果たしている」と回答した人は前年度比3・9ポイント増の88・9%で、観光業の重要性が再認識された。観光従事者の現在の職業に対する満足度は宿泊や旅行・レジャーなど主要観光業で70%と同8・9ポイント増加した。観光産業に対するマイナスイメージは高いままだが、現場では働きがいがある業界としての認識が高まっている傾向が現れた。

 1月25日~2月25日に県内に居住する15~74歳の男女に郵送調査を実施し、2286人から回答を得た。

 観光産業のイメージ(複数回答)として、最も多かったのは「休みが取りにくい」で前年度比4ポイント上昇の48・3%だった。その他に「残業が多い」(31・2%)、「体力的な負担が多い」(30・8%)などマイナスイメージの回答が多かった。一方で、「仕事を通じて成長できそう」が同10・7ポイント増の34・8%と大幅に上昇した。「社会に貢献している」(24・6%)、「仕事内容が面白そう」(23・4%)も増加した。

 観光産業への就業意向でも、「働きたくない」と思う人は40・7%と依然多かったが、「働きたい」人は前年度比3・9ポイント増の20・1%で、観光産業への関心は高まっているとみられる。 「観光がもっと盛んになるといいと思う」と回答した人は同1・2ポイント増の78・1%で、観光発展への期待度は増加傾向だ。

 調査は観光業を取り巻く県民意識の実態を把握し、県の施策に反映させるために実施。県は今後、人材確保や定着に向けた職場見学などの受け入れ支援や集合型研修、観光現場の取り組みを伝える広報活動などへの予算を増強する。

 諸見里真文化観光スポーツ部長は「観光振興基金やソフト交付金など、あらゆる財源を活用し、観光人材の確保に努めたい」と話した。 

(與那覇智早)