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沖縄9月景気「拡大」維持 日銀那覇「賃金と物価、好循環」 


沖縄9月景気「拡大」維持 日銀那覇「賃金と物価、好循環」  那覇市街地の空撮(資料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 島袋 良太

 日本銀行那覇支店は、9月の県内金融経済概況(主要指標7月)を9日に発表し、県内景気は「拡大基調にある」との判断を維持した。個人消費や観光、投資といった主要各項目も判断を全て据え置いた。小島亮太支店長は7月の生鮮食品を除く消費者物価指数がプラス3・0%まで上昇した一方、給与額も前年比より4・1%増えたとし「全国は下回るが、しっかり賃上げされたようだ。賃金と物価の好循環に向けた動きが当地でも進んでいるようだ」と分析した。

 観光関連は主要ホテル稼働率が前年同月比3・1ポイント増の73・4%で、1年ぶりに70%を超えた。8月のホテル稼働率(速報値)は73・9%だった。秋にも個人旅行や修学旅行の需要が見込まれ「拡大基調にある」との判断を据え置いた。

 ホテル稼働率は人手不足問題が懸念材料とも指摘されたが、7割台を回復したことについて小島支店長は「人を増やせたこともあるだろうが、マルチタスクや機械化を進めて対応してきた結果もあると思う」とした。

 公共工事保証請負額は前年同月比で2・2%増だった。着工建築物床面積は同21・1%増、新設住宅着工戸数は同3・4%増だった。

 百貨店・スーパーの販売額(7月)は速報値で前年同月比5・5%増、コンビニは同5・6%増、ドラッグストアも速報値で同11・1%増だった。季節商材や食料品販売が堅調だったほか、百貨店はインバウンド(訪日客)による消費も好調だった。

  (島袋良太)