沖縄知事「ワクチン接種加速」緊急事態の延長方針受け サンゴ移植では防衛局に指導へ


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記者会見する玉城デニー知事=30日午前

 新型コロナウイルスを抑える国の「緊急事態宣言」を巡り、政府が沖縄県の適用期限を8月31日まで延長する方針を固めたことについて、同県の玉城デニー知事は30日の定例記者会見で「感染拡大を防止するための新しい生活様式に即した行動と、ワクチン接種の加速化が必要だ」との見解を示した。併せて、県は29日付で政府に対して、県内市町村へのワクチン配布を前倒しするよう要請したことを明らかにし、接種の加速化によって、前倒し解除を目指す考えを強調した。

 県の要請は菅義偉首相、加藤勝信官房長官、田村憲久厚労相、河野太郎行政改革担当相宛て。ファイザー社ワクチンの配布を前倒しした上で、市町村希望量を8月上旬までに緊急に提供することなどを求めた。玉城知事は29日には西村康稔経済再生担当相と電話で意見交換し、「当面2週間頑張って、(感染を)押さえ込んでいきたい」と伝えた説明した。

 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設計画を巡り、沖縄防衛局がサンゴの移植作業を開始したことに対し、30日中にも行政指導を出す方針も表明。玉城知事は「(移植の)許可にあたって付けた条件に従っていない行為であることから、現地の状況を確認した上で、行政指導を行いたい」と強調した。

 感染症の影響で売上が半減した事業者を対象とし、国の月次支援金に上乗せする形で支払う「観光関連事業者等応援プロジェクト」について、30日から申請の受け付けを開始することも発表した。問い合わせは同プロジェクト事務局☎050(3825)9018。

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