沖縄の日本復帰50年の節目となる式典が15日、東京でも開催された。同時開催は復帰時以来半世紀ぶり。会場となったグランドプリンスホテル新高輪国際館パミールには、松野博一官房長官ら現政権の閣僚のほか、菅義偉氏、鳩山由紀夫氏ら歴代首相も出席した。登壇したラーム・エマニュエル駐日米大使は「日米の同盟と友情は、沖縄県民の貢献により、さらに強固なものとなった」と在沖米軍基地を念頭にした日米同盟の必要性を強調した。
内閣府によると、東京会場には516人が集まった。林芳正外相ら現役閣僚や現役国会議員のほか、歴代の首相、官房長官、沖縄担当相も参加。首相経験者では、菅氏らのほか、麻生太郎、福田康夫、森喜朗各氏が出席したという。小泉純一郎、安倍晋三、野田佳彦各氏らは欠席した。
宮腰光寛元沖縄担当相は「天皇陛下が沖縄の『課題』に触れておられたのが印象的だった。思いを持って沖縄に接しておられるのだと認識を新たにした」と述べた。防衛相を務めたこともある自民党元幹事長の石破茂衆院議員は「とにかく県民所得を上げ、米軍基地を少しでも本土で引き受けなければならない」と力を込めた。 (安里洋輔)
【関連記事】
▼沖縄の復帰式典は「お祝い」なのか?主催者の回答は…【WEB限定】
▼「平和で豊かな沖縄へ」知事、辺野古には触れず 復帰50年式典、沖縄と東京2会場で開催
▼辺野古抗議の声「首相のノートに刻んで」 元山さん、復帰式典沖縄会場周辺でハンスト
▼50年前と見出しが同じ…琉球新報が朝刊1面を復刻「変わらぬ基地」問う