沖縄県は15日、新たに2082人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。70~90代の5人が死亡したことも報告した。県全域の病床使用率は94.4%だった。圏域別の病床使用率で本島は101.6%となり、2日連続で100%を超えた。新規感染者は10日連続で前週の同じ曜日を下回っているが、病床の逼迫(ひっぱく)度合いは増している。
県の説明では、感染判明から症状が悪化して入院するまでの期間を考慮すると、感染者が増加してから1週間から10日後に入院患者の増加が見られる。
新規感染者が最多だった8月第1週から1週間以上が経過した今週は、入院患者が増加する恐れがある。県は「特に中南部で医療の逼迫が著しい」と危惧している。
県は本島、宮古、八重山の圏域に分けて病床使用率を出していて、宮古は68.2%、八重山は46.7%だった。県は宮古、八重山の病床使用率も高水準にあり、入院調整が困難になっていると指摘した。
県全体の入院患者は719人で、国基準の重症者は26人。重症者用病床使用率は41.9%だった。県が報告した死亡者は南部保健所管内の90代女性、南城市の80代男性2人、うるま市の90代男性と70代男性の計5人。累計の死者は542人となった。
県病院事業局は県立中部病院で2件のクラスターがあり、計16人が感染したことを報告した。1件は患者5人、職員2人が感染し、もう1件は職員9人が感染した。
米軍関係の新規感染者は54人だった。
(稲福政俊)
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