
任期満了に伴う第14回沖縄県知事選は午後8時で投票が締め切られ、琉球新報の事前の情勢調査や、出口調査によると、無所属現職で「オール沖縄」勢力が支援する玉城デニー氏(62)=共産、立民、社民、社大、にぬふぁぶし、れいわ推薦=の当選が確実となった。いずれも無所属新人で、政権与党が支援した前宜野湾市長の佐喜真淳氏(58)=自民、公明推薦、前衆院議員の下地幹郎氏(61)は及ばなかった。開票は多くの地域で午後9時から始まり、同11時ごろに当落が確定する見通し。
【ライブ配信】沖縄県知事選、3候補の陣営と那覇市開票所【午後7時~】
選挙戦で玉城氏は、県政の課題となる米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、「新基地は軟弱地盤の存在もあり、絶対に完成させることはできない」と反対の立場を強調した。佐喜真氏は「容認」、下地氏は馬毛島(鹿児島県)への訓練移転を推進し「大浦湾を埋め立てない」と訴えるなど、争点が明確となった。玉城氏の当選によって、新基地建設に反対してきた玉城県政の継続を、多くの県民が信任した形となった。
一方、政府による新基地建設の強行は続くことが見込まれ、国との裁判闘争も続いている。選挙結果を受けて、県民民意を政府に届け、問題を解決することができるのか注目される。
(’22知事選取材班)
玉城デニー氏(たまき・でにー) 1959年10月13日生まれ、うるま市出身。上智社会福祉専門学校卒。現職。
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