航空自衛隊の曲芸飛行隊「ブルーインパルス」が12月11日に宮古島市で展示飛行を計画していることを巡り、下地島空港は利用せず、宮古空港を使用する方向で県と空自の間で調整が進んでいることが29日、関係者への取材で分かった。宮古空港について県関係者は「民間機の使用に支障がなければ(使用の)届出は受理せざるを得ないだろう」と話し、宮古空港使用を軸に検討が進んでいる。
市民団体などからは自衛隊による民間空港の利用拡大につながりかねないとして懸念する声も上がる。宮古空港は多数の民間路線が乗り入れており、駐機場の狭さなどに課題もあるという。利害関係者との調整を詰めているとみられる。
下地島空港を巡っては民間機以外の使用を認めないとする「屋良覚書」が交わされており、玉城デニー知事も使用を認めることに難色を示していた。 天候などで宮古空港が使えなかった場合は、那覇基地で離着陸する可能性もある。
宮古島市での展示飛行はレーダー施設がある空自宮古島分屯基地の開庁50周年記念行事の一環で、宮古島市平良のトゥリバー地区周辺の上空での実施を空自が計画している。
(知念征尚、明真南斗)
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