3月は卒業式シーズン。沖縄の卒業式で定番の贈り物とも言えるのが「お菓子のレイ」だ。小さな袋に入ったお菓子やキャンディーを首飾りのようにつないだものだが、高校の卒業式などで花束と一緒に渡されることが多い。そんなレイの「変わり種」がスーパーユニオンで限定販売されている。なんと野菜、果物、パンのレイだというが、いったいどんなものなのか。店を訪ねてみた。
お菓子のレイ、メリケン粉投げ? 沖縄独特の卒業式カルチャーをまとめてみた
まずは青果コーナーを見てみる。
野菜、果物でできたレイがある。野菜のレイには、タマネギ、ニンジン、ジャガイモ、そしてカレーのルー。この具材に肉を足すだけでカレーを作ることができるという代物だ。
これから1人暮らしをする卒業生の背中を後押しするようだ。
さらに果物のレイにはゼリーも入っている。
次はパンのコーナー。ここにもさまざまなパンでできたレイが並ぶ。総菜・ベーカリーバイヤーの多和田裕次さんによると、青果担当が野菜や果物のレイを2~3年前に始めたのを見て「うちでもできないか」と考え、昨年初めてクロワッサンのレイを販売した。「今年はもっといろんなパンを入れよう」ということで、蒸しパンやたい焼きなども加わった豪華でおいしそうなレイになったという。
このレイは、レイに合ったサイズのパンを焼くところから始まり、包装まで全てベーカリーコーナー職員の手作りだ。「作業する職員同士でも、もらったらうれしいんじゃないかなと話していました。喜んでもらえたらいいなと思いながら作っています」。手間暇がかかるため、10~20個限定で販売している。
多和田さんは「お客さんが見てびっくりして、すごい、と思ってくれるだけでもうれしい。今後いろんな部門でいろんなレイができたら楽しいかもしれませんね」と笑顔を見せた。
野菜と果物のレイは28日限定。パンのレイはベーカリ-コーナー「Pin Pon Pan」がある古島、仲間、伊佐、経塚の4店舗で1日まで限定発売している。
(田吹遥子)
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