現金払い車両への料金割引、24年3月末で終了 沖縄自動車道、普通車は那覇―許田で1040円→1610円に


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 【東京】西日本高速道路(NEXCO西日本、大阪市)は13日、沖縄自動車道で全車両に適用されている35.5%の利用料金特別割引制度について、現金払いの車両への割引を2024年3月末で終了すると発表した。23年3月末までとなっている現行制度は1年間延長する。

▼沖縄のETC利用率66%、全国最下位

 NEXCO西日本によると、自動料金収受システム(ETC)の利用車両への特別割引制度の適用は未定だが、24年4月以降も制度を継続する場合は、ETC車のみを対象とするという。

 特別割引措置が適用されなくなった場合、那覇―許田間の通行料金は、普通車が1040円から1610円、中型車以上が1640円から2550円になる。

 同社が、現金車への特別割引制度終了に踏み切る背景には、沖縄自動車道でのETC利用率の低さがある。

 同社によると、ETC車利用率は、21年度が約66%で、同年度のNEXCO西日本管内(九州、四国、中国、関西)の平均利用率約92%から26ポイントも低い。沖縄自動車道では、料金所の渋滞が19年度に140件発生。同年度のインターチェンジや料金所付近での追突事故の発生件数は、100万台当たり1.29件で、西日本管内の0.47件の約2.7倍に達する。

 同社は、現金車の特別割引制度の終了に伴い、昨年8月から11月まで実施した、ETC車載器購入と設置費用の1万5千円程度(ETCマイレージポイントを含む)を補助するキャンペーンを23年度も実施する予定だ。

 こうした取り組みを通じて、ETC利用率の低さに起因する課題の解決にもつなげたい考えだ。

(安里洋輔)

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