「次はかまぼこ」「顔見れて良かったさー」旧盆ウンケー準備で市場にぎわう 沖縄・那覇


この記事を書いた人 Avatar photo 仲井間 郁江
旧盆の準備で、豚肉などを買い求める客(手前右)=27日、那覇市の第一牧志公設市場

 明日28日はいよいよ、沖縄では旧盆初日の「ウンケー(お迎え)」だ。那覇市第一牧志公設市場では27日、旧盆料理の材料を買い求める客でにぎわった。

 現在は新型コロナウイルスの感染状況も落ち着いているため、同市場を訪れる観光客や県民の姿は昨年以上のにぎわい。買い物客らは、3月に新装開店した同市場を巡りつつ、なじみの精肉店に着くと、店舗経営者から「久しぶりー、あんたの顔が見られて良かったさー」と声を掛けられ、笑顔でゆんたく(おしゃべり)していた。多くの親類が集まる家庭では、三枚肉や中味汁の材料となる豚の小腸や大腸を袋いっぱい購入していた。

 南城市から息子や孫と訪れた女性(89)は「家にはお客さんが百人ぐらい来るから、中味汁もウンケージューシーもたくさん作らんとね。次はかまぼこも買わんと」と忙しそうだった。

 同市場は毎週日曜日が定休日だが、旧盆前日となった27日の日曜日は通常営業となった。店舗関係者らによると25日頃から客足が増えているいう。

 同市場組合の粟国智光組合長は「お客さんの数も購入量も、昨年の寂しいお盆に比べてだいぶ増えた。コロナ禍を経て、かつてのにぎわいを取り戻しつつあるので、組合の皆さんにも笑顔が戻ってます」と喜んだ。

(嘉陽拓也)

 

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