「台湾有事」あおらぬ報道を 若者の声反映へ要望も 読者と新聞委員会 


「台湾有事」あおらぬ報道を 若者の声反映へ要望も 読者と新聞委員会  南西シフトや台風6号の災害報道などについて意見を交わす「読者と新聞委員会」の委員ら=15日、那覇市泉崎の琉球新報社
この記事を書いた人 Avatar photo 中村 万里子

 琉球新報社は15日、読者と新聞委員会(主宰・普久原均社長)の第52回会合を那覇市泉崎の本社で開いた。末吉康敏氏(県産業振興公社理事長)、諸見里明氏(興南学園中学・高校長)、島袋伊津子氏(沖縄国際大教授)、竹内清文氏(NPO法人レインボーハートokinawa理事長)の4委員が、南西諸島の防衛強化関連報道と台風6号関連の災害時報道などについて意見を述べた。 

 南西諸島の軍備強化を追った「自衛隊 南西シフトを問う」「東アジアの沖縄」の両連載企画について各委員は、県民へのしわ寄せや、台湾や中国の多角的な視点を伝えたことを評価した。

 「台湾有事」をあおるのではなく理性的な報道を要望。対話や交流を重んじ、平和を求める県民の思いを発信する意義を指摘した。若い世代の声を座談会で紹介する提案もあった。

 台風6号では、インターネット上で店舗の営業状況や停電情報などを更新し続けたことへの評価があった。

 このほか、若者の犯罪や薬物汚染などを巡る状況を取り上げてはという意見もあった。 (中村万里子)