沖縄戦などで亡くなった24万人余りの名前を読み上げる「沖縄『平和の礎』名前を読み上げる集い」(主催・同実行委員会)が1日、沖縄県糸満市を皮切りに始まった。1日から23日間かけて平和の礎に刻まれた全ての名前を県内各地で読み上げる。1日は、玉城デニー県知事から始まり、當銘真栄糸満市長、市民らが、亡くなった一人一人の名前と年齢を読み上げ、恒久平和への誓いを発信をした。
今回で3回目。読み上げ後、玉城知事は「多くの犠牲をこうむった沖縄から、一日でも早く平和な暮らしや時間を取り戻さなければならないということが、『平和の礎』の刻銘者の名前を読み上げる気持ちにつながっている」と振り返った。
オープニングで制作した琉歌を読み上げた玉城めぐみさん(43)=読谷村=は「これだけの名前が呼ばれ、数えきれないくらいの命が亡くなった。戦争を二度と起こしてほしくない」と話した。
踊りや歌を披露した糸満市文化協会会長の仲宗根玲子さん(70)は「名前を読み上げながら1歳や2歳の子どもたちが犠牲になったと改めて感じ鳥肌が立った。なくした人生を私たちが受け継いで、もっとこれまで以上にこれからがんばれるという思いだ」と話した。