救急車、呼ぶか迷ったら「#7119」 沖縄で9月1日開始 37市町村 


救急車、呼ぶか迷ったら「#7119」 沖縄で9月1日開始 37市町村 
この記事を書いた人 アバター画像 沖田 有吾

 県は、急病やけがで救急車を呼ぶべきか迷った際に電話で専門家に相談できる「おきなわ♯7119事業」を9月1日から始める。「不要不急」の119番を避けてもらい、救急医療機関の適正受診につながる効果が期待される。

 当面は伊江村、南大東村、北大東村、与那国町を除く37市町村の区域で先行実施される。救急車の利用を迷った際に「♯7119」に電話すると、常駐している看護師が対応する。症状などを確認し、必要な場合は医師の意見も聞く。通話料はかかるが相談は無料。1日午前0時にスタートし、年中無休で24時間利用できる。

 日本語だけでなく英語や中国語、韓国語、ネパール語など12カ国語で相談に対応する。IP電話などの♯発信ができない場合は、電話098(866)7119にかけることで利用できる。回線工事のため、9月中は固定電話からは電話番号での対応となる。

 おきなわ♯7119事業が始まるのに合わせて、発熱コールセンターは8月末で終了する。夜間や休日の急な子どもの病気対処に迷った場合は、♯8000、または098(888)5230でも対応する。

 県内では、救急搬送された人のうち軽症者の割合が高い。2022年に救急搬送された7万8196人のうち、軽症者は54・3%で、全国平均より7ポイント高い。

 2020年の救急病院1施設当たりの時間外受診者数は7573・5件で全国平均の約3倍と、医療機関の適正受診が課題となっている。

 23日の定例記者会見で、事業開始を発表した玉城デニー知事は「♯7119を利用してもらうことで、医療機関での適正な受診体制の構築につながっていくと期待している」と話した。