【本部】フルタイムの仕事と6人の子育てに奮闘しながら、本島北部を中心に和菓子の魅力を伝えている豊里茜さん(42)=名護市=の活動が好評だ。もともと和菓子好きで、昨年、本格的に和菓子作りを学び「練りきり教室あかねいろ」として、育児中のママ、ワーママ(働く母親)、親子向けの教室などを開催してきた。忙しく過ごす中でも「集中して和菓子を作る時間がリフレッシュになった」と自身の経験を語り、母親たちに、好きなことに没頭できる時間の大切さを伝えている。
豊里さんは「沖縄には和菓子があまりないので、作る体験を通して、おいしさや楽しさを伝えたい」との思いから、昨年7月ごろから活動を開始した。現在までに8カ所で和菓子作り教室を開催した。
9月14日には本部町の伊豆味公民館で子ども向けの教室を開催し、地域の子どもたちが参加して和菓子の魅力に触れた。
児童らは季節に合わせて「うさぎ」と「菊」の練り切り作りに挑戦。白餡(しろあん)と餅粉で作られた生地をこねたり延ばしたりして、柔らかな餡の感触を楽しんだ。
丸めた餡に、うさぎの目となるごま粒を並べたり、三角棒を使って菊の花びらを表現したりと、真剣なまなざしで細工を施し、仕上げていった。
小6の児童(11)は「餡が柔らかくて、型を抜いたり花びらを描いたりするのが難しかった。丁寧に、おしゃれに、細かい飾り付けにこだわった」と話した。
(荒崎彩子通信員)