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全国初、沖縄県立農業大学校に「農業生産管理(GAP)」講座 GH農業指導員の資格も


全国初、沖縄県立農業大学校に「農業生産管理(GAP)」講座 GH農業指導員の資格も イメージ
この記事を書いた人 Avatar photo 新垣 若菜

 県立農業大学校は9月から、農業生産工程管理(GAP)を学ぶ講座を開設する。受講することで農場の改善指導などを行う「グリーンハーベスター(GH)農場指導員」の資格を取得でき、GH農場評価員の受験資格も得られる。農業課程がある高校や大学、大学校で同資格が取得できるカリキュラムの導入は全国初。

 GAP(Good Agricultural Practice)とは、食品の安全性向上や環境の保全、労働安全の確保に努め、農業経営の改善や効率化に向けた取り組み。農林水産省もGAP推進に向け、2022年に「わが国における国際水準GAPの推進方策」を策定している。

 同校では、農家を目指す学生の意識改善や持続可能な農業経営を目指すために導入を決めた。農家から農産物を買い付ける一部購買者からGAPの取り組みを求める声も出ていたことから必要性を感じていたという。

 今回は園芸課程の本科生16人を対象に授業24回を予定する。日本生産者GAP協会(茨城県)と連携し、オンライン授業のほか、実習時は講師が派遣される。

 GH農場指導員の資格取得に加え、最終日にはGH農場評価員の試験まで組み込んでいる。講座は毎年継続していく。

 同協会の田上隆多理事・事務局長は「環境汚染をせず、安全、人権にも配慮するなど適正な農業経営が求められている。学生らは持続可能な農業発展に取り組み、なおかつ指導していく力量も身に付けることができる」と語った。

  (新垣若菜)