城間幹子那覇市長(71)は2日、定例会見で「新たなリーダーに道を譲りたい」と述べ、10月の市長選に出馬せず、11月15日の任期満了をもって引退することを正式に表明した。理由について「コロナ禍の中で変化にチャレンジする次世代のエネルギー」が必要だとした。
【一問一答・動画あり】引退表明の城間那覇市長
後継については「現在、名乗りを上げていない人もいる中で指名することはない」と述べた。その上で「自公か『オール沖縄』かという1対1の構図でなくてもいいのではないか。いろんな考えの方が手を挙げ、市民に選んでもらう環境がつくれたらいい」と述べ、自身を支えてきた「オール沖縄」勢力との距離も感じさせた。
市長には「市政運営をしていく適格性と政治姿勢」が重要だとして、どの候補者を支持するのかは「しっかりと見定めてからになる」とした。
自身の姿勢について、玉城デニー知事を応援し、米軍普天間飛行場の辺野古移設反対を「堅持していく」と強調した。「市政をバトンタッチする人に辺野古に対してこういう(反対の)意見を持ってほしいという願いはある」としつつ、「辺野古や市政運営でこういう考えの人じゃないと駄目だとは今の段階では言えない」とも述べた。
進退の判断について「4月いっぱいで決断しようと思っていた。熟慮する中で、ぶれを徐々になくし、4月末に決断した」と明かした。
城間氏は1951年生まれ、伊是名村出身。30年の教員生活を経て、那覇市教育長、副市長を歴任。翁長雄志氏の後継として2014年11月の市長選で初当選し、18年10月に再選を果たした。
(伊佐尚記)
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