8月25日告示、9月11日投開票の県知事選に向けて、自民党県連や経済団体などでつくる候補者選考委員会(委員長・松本哲治浦添市長)は28日、前宜野湾市長の佐喜真淳氏(57)を候補者として擁立することを決定した。佐喜真氏は2018年の前回知事選に続く出馬となり、自民県連などは県政奪還に向けた動きを加速させる。
現職の玉城デニー知事(62)も、近く2期目出馬を表明する見通し。県内政局の天王山となる知事選は前回同様に玉城氏、佐喜真氏の2人を中心に展開することになる。
選考委は28日午前10時から、佐喜真氏を含む選考対象者5氏による公開演説会を那覇市内のホテルで実施した。演説を終えると委員による選考会に移り、佐喜真氏の擁立を決めた。
決定を受け佐喜真氏は「(4年前の)思いはいささかも変わることはない。新型コロナウイルス感染拡大で大きなダメージを受けている沖縄経済、県民の暮らしにしっかり光を当てるため、もう一度真摯に、丁寧に、真心を込めて県民のため尽くすことをお約束する」と決意を語った。
選考委は自民党県連幹部や経済団体代表など委員26人で構成する。「強い沖縄経済の実現に向け、国家戦略として政府と協力」して、沖縄振興を推進する人物であることなどを条件に選考を進めてきた。
21日に最終選考対象者として7氏を公表したが、そのうち2氏が辞退するなどした。前回知事選の雪辱を期す佐喜真氏は、選考委の発足当初から最有力候補と位置付けられていた。
佐喜真 淳氏(さきま・あつし) 1964年8月9日生まれ。宜野湾市出身。千葉商科大卒。同市議会議員、県議会議員を務め、2012年に宜野湾市長選に初当選。2期目途中の18年に知事選に出馬した。
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