北谷町、宿泊税2％徴収で検討　検討委員会が決定　年1億5千万～2億円の税収見込む　沖縄

　【北谷】沖縄県北谷町で導入が検討されている宿泊税について、「町宿泊税の導入施行に関する検討委員会」（座長・山田雄一日本交通公社理事）は19日に最終会合を開き、宿泊料金の2％を徴収する定率制を導入するよう町に求める方針を決めた。町としても同じ方針で進めたい考えで、今後県の動向を注視しながら協議する。県と同時期の2026年度に宿泊税導入を目指す。

　北谷町は当初、税額を県と同様に1人1泊につき5千円以上2万円未満は200円、2万円以上は500円の定額制を想定していた。しかし検討委員会で「価格による公平性に弱点がある」と意見が上がり、2％の定率制を検討する。修学旅行生は課税対象外となる。

　宿泊税の配分は町が75％、県が25％。宿泊事業者が徴収業務を担うことになるため、町の取り分を多くするべきとした。宿泊税が導入されれば、年間1億5千万～2億円の税収を見込む。税の使途については「観光振興に関わることに使ってほしい」と委員から意見が上がった。

　委員の1人は「県の宿泊税は市町村との配分がまだ決まっていない。県の動きを見ながら取り組みたい」と話した。

　沖縄本島中部に位置する北谷町は、本島内の主要観光地へのアクセスが便利な国際的なリゾートタウンを掲げている。美浜のアメリカンビレッジ地区をはじめ、海岸線に沿って広がる西海岸沿いはアメリカの西海岸を思わせる街並みが特徴で、多くの観光客が訪れる。

　町観光課は検討委員会の決定を受けて、「町の基本的姿勢に沿うものではあるが、町の最終決定はこれからだ。今後は県と足並みをそろえていく」と話した。

　検討委員会は町商工会や観光協会、ホテル事業者などでつくる。本年度4回にわたり会合を開き、協議を重ねてきた。（石井恵理菜）