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那覇空港に新ターミナルを整備 ジャングリア「渋滞」対応も 自民党内の提言案まとまる 沖縄振興の方針


那覇空港に新ターミナルを整備 ジャングリア「渋滞」対応も 自民党内の提言案まとまる 沖縄振興の方針 那覇空港(資料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 嘉数 陽

 【東京】自民党は22日、党本部で沖縄振興調査会(岡田直樹会長)を開き、2025年度の予算編成や政策指針となる「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」の策定に向けて、党の沖縄振興の方針を示す提言案を取りまとめた。

 那覇空港の第1、第2滑走路間を埋め立て、旅客ターミナルビルを整備して機能強化することや、米軍那覇港湾施設(那覇軍港)、牧港補給地区(キャンプ・キンザー)の返還を見据えて、これらと那覇空港の一体的な開発の構想支援などを盛り込んだ。

 提言案は「強い沖縄経済の実現」「北部・離島地域(条件不利地域)の振興」「沖縄の未来を担う世代への支援」の3本柱で構成された。

 「強い沖縄経済の実現」では、経済界の要望を受けて、玄関口である那覇空港の機能強化と、那覇軍港、キャンプ・キンザーとの一体的な開発で西海岸や沖縄の発展を目指す「ゲートウェイ2050プロジェクト」構想の支援の必要性を示した。

 新型コロナ禍で落ち込んだ観光産業が急速な回復を遂げる一方、観光施設やレンタカー事業などで人手不足が深刻であることから、人材育成の必要性も盛り込んだ。水素エネルギーの利活用の必要性も示した。

 「北部・離島地域の振興」では、基幹産業である第一次産業の支援や移住・定住環境の整備を盛り込んだ。2025年にテーマパーク「JUNGLIA(ジャングリア)」が開業予定であることから、交通渋滞緩和のためのインフラ整備が必要であるとした。

 「沖縄の未来を担う世代への支援」では、子どもの貧困問題の連鎖を根本的に解決することを目指し、西普天間住宅地区跡地の「沖縄健康医療拠点」を核とした支援体制の構築推進などを盛り込んだ。

(嘉数 陽)