那覇商工会議所青年部(渡慶次佳朗会長)は7日、那覇市の魚として選定されている「マグロ」の魅力を知ってもらおうと、第一牧志公設市場内多目的室で「なはまぐろ」の解体ショーを開催した。
「なはまぐろ」は、沖縄近海で捕れるため、生で食べられる新鮮さが売り。ショーの後、マグロの刺身が無料で振る舞われた。来場者は、もっちりとした食感で、うま味あふれる「なはまぐろ」に舌鼓を打った。
解体用に那覇市の居酒屋「海さん~市」が、62キロのキハダマグロを用意した。奥武島出身で同店に鮮魚を卸している中村優人さん(30)が解説を務め、中村さんが営む中村鮮魚店の新城龍汰さん(20)がマグロの解体を手掛けた。
新城さんにとって、初めて1人でマグロ一本丸ごとの解体を任された現場だったが、手際良く包丁を振るい、会場を盛り上げた。尻尾、頭、背びれの順に解体し、新城さんがマグロの部位を掲げる度に、拍手が起こった。残った胴体を背中側2枚、おなか側2枚と背骨部分の「5枚おろし」にさばき終えると、来場者から「早く食べたい」と声が上がった。10分足らずで解体を終えた新城さんは、きれいな赤身を前に、「上等ですね」としみじみつぶやいた。
中村さんによると、60キロのマグロであれば、1人5枚食べるとした場合、600人分くらいの分量になるという。
解体を見学した児童(9)は「解体のお兄さんはザクザクと良い音をさせながら、テンポ良く解体をしていて上手だった。マグロは大好物。しょうゆを付けて、ご飯と一緒におすしみたいに巻いて、食べるのが好き」と笑顔を見せた。
開会あいさつで、那覇商工会議所青年部の渡慶次会長は「昨年に続いてのマグロ解体。こういう事業を継続し、『那覇といえばマグロ』というイメージが、市民にも定着できればと思う」と話した。
(藤村謙吾)