【本部】日本の伝統芸能である能楽を広く知ってもらおうと企画された、楽しむ能「楽」プロジェクトの特別公演(能楽協会主催)が9月20日、本部町の沖縄美ら海水族館の「黒潮の海」大水槽前であった。
第1演目は狂言「昆布売」。大名の横暴に怒った昆布売が、太刀を抜いて脅して大名に昆布を売らせる。2人の立場が逆転する面白さに、会場からは笑い声が上がった。第2演目は羽衣伝説を基にした能「羽衣」。羽衣をたなびかせた天女が舞う後ろを、ジンベエザメやマンタが悠々と泳ぎ、幻想的な雰囲気を醸し出していた。
観客のひとりは「とても幻想的で能楽とマッチしていた。ここでしか味わえない体験ができて良かった」と笑顔を見せた。
能楽協会の若松あや事務局長は「沖縄の代表的な場所と、日本を代表する伝統芸能が一緒になった。本当にいい時間になった」と話した。
11月12、13日は海洋博公園、同14日には大宜味村での公演も予定している。詳しくは能楽協会ホームページ。(玉寄光太)