これまで届かなかった頂点にたどり着いた。26日に東京都の墨田区総合体育館で開かれたボクシングの全日本選手権で、男子ライトミドル級の平仲信裕(日連推薦、南部農林高―芦屋大出、MUGEN)が接戦の末3―2の判定で堀池(東洋大)を下し、トップ選手が集う同大会で栄冠を得た。課題だった体力不足も克服し、最終3回まで休むことなく打ち合いを続けた。終盤では相手のフックなどが入り一時盛り返されたが、ポイントで先行していた平仲が僅差で勝り、7度目の出場にして初優勝を飾った。
出し惜しみせず1回からハードに
ハードパンチャーが激しい打ち合いを制した。試合終盤で相手の効果的なカウンターが入っても、ひるむことなく前に出続けた。ボクシングの全日本選手権で、男子ライトミドル級の平仲信裕(MUGEN)が7度目の出場にして初の栄冠を手にした。「長年追いかけてきた夢をようやくつかめた。家族や周囲に感謝の気持ちでいっぱい」
力の出し惜しみをせず1回から立ち向かった。間合いを取られようとしても、すかさず詰めて休む間を与えなかった。「最初から攻めることが大事だ。相手よりも手数を出す」。気迫で負けないようアップテンポのボクシングを心掛けた。
ウエルター級で出場した昨年の大会は初戦敗退、今年の国民体育大会も初戦で涙をのんだ。「動きが遅かった」と敗因を分析し、走り込みを徹底して今大会では最後まで戦い続けられる体力をつけた。
決勝の3回では相手も足を止め打ち合いが始まる。いつもなら体力が持たないが今回は違った。負けじと拳を繰り出し、お互い一歩も引かない展開が続いた。勝負は判定に持ちこまれるも、2回までのポイントで先行した平仲が優勝を決めた。「ここをずっと目標にしてきた」と感慨深げ。来月には全日本社会人選手権があるが、今は優勝の喜びをかみしめている。
(砂川博範)
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