胃袋くすぐるソースの香りと山盛りキャベツ 珠玉の広島風「川原焼」 鉄板焼き川原(那覇市)<うちなー味まーい>103


胃袋くすぐるソースの香りと山盛りキャベツ 珠玉の広島風「川原焼」 鉄板焼き川原(那覇市)<うちなー味まーい>103 看板商品の広島風お好み焼き「川原焼」。キャベツの水分を飛ばすことでキャベツ本来の甘さが際立っている
この記事を書いた人 Avatar photo 吉田 健一

 小麦粉の生地を薄く伸ばし、豚肉や焼きそば、そしてこれでもかというぐらいキャベツを山盛りに乗せる。鉄板で焦げたソースから漂う香りは胃袋をくすぐる。沖縄ではあまりなじみのない広島風お好み焼きを食べられるお店がある。那覇市寄宮の「鉄板焼 川原」だ。那覇市出身の店主川原孝介さん(33)が広島での食べ歩きを通じて出会った、珠玉の「広島風お好み焼き」を独自のセンスで「川原焼」として再現した。

 「川原焼」のこだわりは焼き方にある。薄く伸ばした生地の上に魚粉をパラパラ。生地は牛乳を混ぜることでパリッとした食感を持つ。大量のキャベツを載せ、専用のふたでプレスすることで、水分を飛ばし、キャベツ本来の甘みを引き出す。川原さんは「キャベツを何度かプレスし、しんなりとしてだいぶ薄くなったところで焼きそばの上に乗せる。そうすることでキャベツが持つ甘みやうまみが引き出される」と語る。

 広島風お好み焼き最大の特徴である麺には、根強いファンを持つ照喜名製麺所特注の焼きそば麺を使用し、もちっとした食感がお好み焼きとマッチする。

 食欲を誘うソースはベースのソースに数種類のスパイスをブレンドした。

 川原焼は中で1000円、大は1350円。だししょうゆをベースにしたネギたっぷりの「川原ねぎ焼」(1000円)もお勧めだ。営業は午後5時から午後11時半。月曜定休。那覇市寄宮2の5の39。電話098(800)2349。

(吉田健一)

店主の川原孝介さん