勝連漁業協同組合は8月から、航空関連事業を手掛けるJALUX(ジャルックス、東京)と、関東で立ち食いそばチェーン「名代富士そば」を展開するダイタン商事(東京)と手を組み、富士そばの全108店舗で生モズクがトッピングされた商品を販売する。県外企業と提携し、生モズクを販売する取り組みは同漁協初。全国で生モズクの認知向上と消費拡大を狙う。
4日、那覇市のホテルJALシティ那覇で包括連携協定を結んだ。今回の連携では、JALUXが運輸を担い、1都3県で営業する名代富士そば全店でモズクを使った新メニュー「冷やし特選富士そば」を提供する。一部店舗では、7月から小皿メニューでの先行販売を予定。初年度は5万食でモズクの消費量3トンを目標とする。
全国シェアの9割を占める県産モズクの2023年シーズン(22年12月~23年7月)の生産量は1万8136トンだった。台風などの影響で増減するものの、例年1万8千~2万トンの間を推移している。一方、消費量は18年度をピークに年々減少傾向にある。
同漁協では、定番の酢の物以外での味わい方を提案することで、全国での需要拡大を見据える。勝連漁協の山根成彦理事は「ぬめりもあり、のどごしも抜群だ。モズクが日本の食卓に定着するよう、販路を広げていきたい」と述べた。
(新垣若菜)