ステーキチェーン「やっぱりステーキ」を展開するディーズプランニング(那覇市、義元大蔵社長)は那覇市久茂地のおでん専門店「おふくろ」を事業承継し、6日に調印式とオープニングレセプションを行った。
「おふくろ」は浦添市で約50年前に開業し、沖縄風おでんと手作りの総菜の食べ放題で観光客にも人気を集めていたが、経営者夫婦が高齢となったため、昨年11月に閉店していた。県事業承継・引継ぎ支援センターのマッチングにより仲介を受けた義元社長が事業を引き継ぐことを決めた。9日にリニューアルオープンする。
事業承継を決めた理由について義元社長は「沖縄おでんは沖縄県にとって重要な文化だ。県外、海外に広めていかなくては」と使命感を示した。
「沖縄おでん」の特徴は、てびち(豚足)が入っているほか、ソーキ(豚の骨付きあばら肉)やソーセージが入っていることもある。からしではなく、マスタードで食べる人も多い。レタスなど葉野菜も定番で、彩りとシャキシャキとした歯ごたえにより、ボリュームとさっぱり感の絶妙なバランスが人気だ。
創業者夫妻から、開業以来継ぎ足してきた秘伝のだしや総菜のレシピを教わり、看板や内装もほぼ変えずに経営を引き継ぐ。価格は食べ飲み放題2時間2500円から3500円に値上げする。「やっぱりステーキをはじめとする運営事業や店舗でのおでんメニュー展開なども今後検討する」と義元社長は語る。
おかみの山川正子さん(82)は「沖縄おでんの専門店は年々減っている。ともに沖縄の文化を大切にしている義元社長に事業を引き継いでもらえることをうれしく思う」と述べた。
(普天間伊織)