松川正則市長の急逝に伴う宜野湾市長選は8日、投開票され、市政継承を訴えた無所属元職の佐喜真淳氏(60)=自民、公明推薦=が2万4173票を獲得し、当選した。佐喜真氏は2018年8月以来、6年ぶりに市長に返り咲いた。
選挙戦は事実上の一騎打ちとなり、無所属新人で前市議の桃原功氏(65)=立民、共産、社民、社大推薦=は1万6195票を獲得し、7978票差がついた。
佐喜真氏は市長を2期務めた知名度の高さと実績とともに、行政手腕の評価が高かった松川市政の継承を訴えたことなどが奏功した。投票率は53.27%で、前回2022年の63.49%を10.22ポイント下回った。
佐喜真氏は市の中心に位置する米軍普天間飛行場の一日も早い閉鎖・返還に向け、名護市辺野古の新基地建設を容認し、跡地利用での経済振興を訴えたことで保守層を中心に支持が集まった。
桃原氏は短期決戦の中、政策が浸透しなかった。
市長選には無所属新人で会社代表の比嘉隆氏(47)も立候補していた。
宜野湾市の当日有権者数は7万7646人(男性3万7208人、女性4万438人)。投票総数は4万1361票だった。
佐喜真 淳氏(さきま・あつし) 1964年8月9日生まれ。宜野湾市真志喜出身。千葉商科大卒。市議や県議を経て、2012年に宜野湾市長選で初当選。2期目途中の18年8月まで市長を務めた。18年、22年の知事選に出馬したが落選した。
(’24宜野湾市長選取材班)