宮古テレビコンテンツ事業部は4日、8月に宮古島市内の汽水域で国内初確認のカニ「カバアシアシハラガニモドキ」(和名)を発見したと発表した。これまで生息域はスリランカから台湾までと思われていたが、生息域が拡大したことになる。発見した同部の砂川栄喜さんは「温暖化の影響で生息域が広がったのではないか」と推測した。
砂川さんによると、映像コンテンツを増やすため、8月に甲殻類を集中的に撮影していた。種類の分からないカニがいたため、環境調査を行う浦添市の「かんきょう社」(前之園唯史社長)に同定を依頼したところ、国内初確認であることが分かった。
砂川さんは宮古島市で初記録となるヒメアシアシハラガニモドキとシロテアシハラガニモドキも発見した。
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砂川さんと前之園社長が10月に国内初確認のカバアシアシハラガニモドキの個体2匹を採取したところ、1匹の甲羅の大きさが縦28.8ミリ、横35.5ミリあり、他の個体も同程度の大きさだった。3種を採取した際、カバアシアシハラガニモドキとシロテアシハラガニモドキで腹部に卵を抱えた個体が確認されたという。
30年以上にわたって宮古島の自然を撮影してきた砂川さんは「現在、市内はかつてないスピードで開発が進んでいる。未来に禍根を残さないような、調和の取れた取り組みについて考えるきっかけになってくれればうれしい」と環境保全の重要性を訴えた。
(友寄開)
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