やんばるの自然、壁画に 東村たかえ直売所 村制100年記念、住民ら描く 沖縄


やんばるの自然、壁画に 東村たかえ直売所 村制100年記念、住民ら描く 沖縄 やんばるの自然が豊かに表現された、たかえ特産品直売所の壁画と地域住民ら=19日、東村高江
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 東村高江のたかえ特産品直売所に、やんばるの豊かな自然や地域の温かさを描いた壁画が新たに描かれ、19日にお披露目会が開かれた。壁画は2023年度の東村制100周年を記念した事業の一環で制作された。東村出身のデザイナー・邊土名えりなさん(41)が手がけた。お披露目会では高江小学校の児童が壁画にやんばるの生きものを描き、地域住民らが完成に立ち会った。

 邊土名さんの祖父母はかつて高江に住んでおり、幼少期には周辺の川や山で遊んでいたという。

 地域住民との交流や耳にした鳥の鳴き声からインスピレーションを得るなどして制作し、地域と自然とアートの調和を目指した。邊土名さんは「売店のイメージに合わせて、景色に溶け込むように描いた。明るい未来になるよう願いを込めている。高江の魅力を感じてほしいし、子どもたちには郷土を愛する心を育んでいってほしい」と期待を込めた。

 お披露目会で高江小の児童らは、ケナガネズミやテナガエビ、キノボリトカゲなどを色鮮やかに描いた。

 参加した児童(11)は「緊張した。ずっと残るから、ちゃんと描けるか心配だったけれど、楽しかった」と笑顔で感想を述べた。

 仲嶺久美子区長は「未来に自分の描いた絵が残るんだと、思い出にしてくれたら」と子どもたちに語りかけた。集まった区民には、区からぜんざいが振る舞われ、完成を祝った。 

(山本真知子通信員)