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妖精みたいな気分になる花束 フラワーデザインで全国優勝 北谷の柳さん 沖縄


妖精みたいな気分になる花束 フラワーデザインで全国優勝 北谷の柳さん 沖縄 決勝の作品と優勝杯を手に笑顔の柳真衣さん=9月11日、東京都のとしま区民センター(柳さん提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 金盛 文香

【北谷】北谷町美浜のフラワーショップ ラパンの柳真衣店長は9月10、11の両日、都内で開かれた「ジャパン フローリスト オブ ザ イヤー2024」で初の優勝を飾った。「泣き崩れて言葉が出なかった」。学生のころからの憧れで、10年以上挑み続けてきた大会。ようやくつかんだ優勝に思わず涙がこぼれた。

 約1700店舗が加盟するフジテレビフラワーネットが主催で、商品写真の一般投票、予選、準決勝、決勝を経て優勝が決まる。柳さんは全て1位で通過し、決勝でも大差をつけて優勝をつかんだ。

 同大会への挑戦を始めて7年間は九州代表にも選ばれなかった。全国行きの切符を手に入れてからも優勝へは手が届かず。特に思い出されるのは昨年の大会。大会直前に交通事故に遭い、万全でない状態で結果は4位。とりわけ「悔しかった」大会だった。

 「五感を刺激するインスタレーション」という共通テーマと使用する花を直前に伝えられ、その場でデザインを構築する。「自由になんでも作っていいと聞こえた」とテーマを捉えた。

 大きな花束をイメージした作品は「体験型」を意識し、そばに立って花束を持てば「妖精になったような」感覚を楽しめる。全て公開の審査で制作中のプレゼンテーションも結果に大きく影響する。

 大きな花束を制作し、最後にラッピングシートで作った大量のリボンで空間を飾りつけた。エンターテインメント性を持たせた表現に会場も「わっ」と沸いた。

 次の目標は「世界大会で1位」だ。今回優勝したことで日本代表の選抜会に挑戦する権利を得た。さらなる技術向上に意欲を見せ、今日も花と向き合っている。(金盛文香)