浦添市の浦添工業高校の生徒らが、昼休みや学校行事でのスマートフォン使用許可を得るため、生徒会を中心に取り組みを進めている。生徒代表が学校と話し合い、全校生徒が一定期間スマホ利用のルールを守ることができれば、徐々に使用の規制を緩和することを決めた。直近の挑戦は失敗したが、生徒会は全校生徒の理解を得ながら目標達成を目指す考えだ。
浦添工業は現在、スマホの学校への持参を認めているが、下校時間までは使用禁止になっている。生徒会長で2年の棚原奏真さんは「昼休みのスマホ利用解禁」を公約に掲げて会長選挙で当選した。第1段階として9月2~12日の違反件数が15件未満になった場合、13日の遠足でスマホ使用許可が得られるよう調整していた。
棚原さんら生徒会のメンバーは校内放送でスマホ利用のルールを守るよう呼びかけたり、朝の学習の時間に規範意識やSNS利用に関して生徒らの意識や理解を深める動画を流したりして、啓発に取り組んできた。最終日までに違反が17件となり、遠足での利用は認められなかった。
棚原さんは「生徒みんなに呼びかけ、どうすれば達成できるかを考えていきたい」と次を見据えた。
副会長の小波本心実さんと伊志嶺ジャスティン麦太郎さん(いずれも2年)は「今回の反省点を生かし、次につなげたい」「各教室を回って呼びかけるなどして、生徒の一体感を作りたい」と意欲を見せた。
生徒会担当の赤嶺佑樹教諭(39)は「生徒の主体的な取り組みを全教職員で応援したい。課題解決のためにみんなで努力、協力することを学んでほしい」と話した。
(外間愛也)