「国民の税金を無駄に」大浦湾くい打ちを受けデニー知事 一方的と政府を批判 沖縄


「国民の税金を無駄に」大浦湾くい打ちを受けデニー知事 一方的と政府を批判 沖縄 「誠に遺憾だ」とのコメントを発表した玉城デニー知事=20日、宜野湾市内
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 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局が20日、大浦湾側の護岸などの工事に着手したことを受け、玉城デニー知事は同日午後、「事前協議が調っていないにもかかわらず、一方的に協議にかかる工事に着手したことは誠に遺憾だ」とするコメントを発表した。事前協議の継続と、協議が調うまで工事を中止するよう文書で指導する考えを示した。

 玉城知事は2013年12月に仲井真弘多元知事が政府の埋め立て申請を承認した際に付した「留意事項」に基づいて行われている事前協議について「現時点でも継続している」との認識を示した。県が提出した質問に対して回答が不十分な項目や、環境保全対策などについて確認すべき事項があれば「期限を定めず継続していく必要がある」とした。

 また、報道陣から辺野古新基地完成の実現性について問われ「極めて低い」とした。理由として工事の長期化やさらなる設計変更が必要になる可能性を挙げた。その上で「国民の税金を無駄に投入することなく直ちに建設を中止し、県外、国外移設に向けて県との対話に向き合ってほしい」と強調した。

 防衛局は6月、事前協議を事実上打ち切り、県に対して8月1日以降に新たな護岸の整備に着手すると伝えていた。