
沖縄県内の学校現場で教員不足が深刻化している。学級担任を置けなくなった学校では、年度途中に複数クラスを再編したところもある。突然のクラス替えとなって戸惑う子どもたちもいた。一日でこなせるはずのない業務に追われて心身を病み、不本意ながら休まざるを得ない教員。しわ寄せは同僚に及び、さらに休職者を出す悪循環もある。県内の教育現場で何が起こっているのか。保護者や地域はどう受け止めているのか探った。

教員の「正規率計画」見直しへ 特支学級増も踏まえ 沖縄県教委「できるだけ速やかに策定」
沖縄県教育委員会は、公立小中学校教員の正規率改善を目的に、毎年350人程度を採用することなどを盛り込んだ「正規率改善計画」を策定している。県内の正規率が全国と比べて低く、特別支援学級の大幅な増加で配置が追いついていない状況から、計画を再度見直し、新たな計画を策定する方針だ。

■連載「先生の心が折れたとき」
精神疾患による教師の病気休職者が増え続けている。文部科学省の調査によると2021年度、全国の公立小中高・特別支援学校で過去最多の5897人。沖縄も過去10年間で最多の199人、在職者数に占める割合は全国で最も高い1.29%だった。
心を病んだ理由はそれぞれだが、当事者の多くは要因の一つに、就業時間内に終えられるはずがない業務量を指摘する。休職者の増加は他の教員の業務負担につながり、さらに休職者が出る連鎖が起きかねない。心が折れてしまうほど多忙な教員の1日のスケジュールを取材した。