【名護】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局は20日、大浦湾側の護岸工事に着手する見通しだ。当初は8月1日から工事を開始すると県に通告していたが、台風の影響で延期していた。着工されれば、大浦湾側で設計変更に基づく本体工事は初となる。
県と防衛局は着工前に必要な事前協議を重ねてきた。しかし、防衛局は6月、県に対して8月1日に護岸工事に着手すると通告。その後、台風の影響で着工を延期すると通告していた。
一方、県は今月15日に事前協議の7回目の質問状を防衛局に送り、協議が調うまでは工事に着手しないよう求めていた。
着手予定の護岸は、埋め立て予定地北側の「A護岸」。整備予定地の一部は海底に軟弱地盤があり、地盤改良工事も予定している。最初に実施するのは地盤改良が不要な箇所で、金属製のくいを打ち込むとみられる。
本体工事着手を控えた19日午前の大浦湾では、風が強く吹き、湾内の海面には白波が立っていた。湾内にはクレーン船や台船など10隻ほどの船が停泊していたが、いずれも作業をする様子はなかった。
関連記事