「金口木舌」の記事一覧

　「暴風なんぞにはつよい木なのだが／気立てのやさしさはまた格別で／木のぼりあそびにくるこどもらの／するがままに／身をまかせたりしていて／孫の守りでもしているよう ...

　コロナ禍が落ち着き、沖縄を発着する国際線が再開した。家族と旅行を楽しむ外国客の子どもを街中で見かける。沖縄を旅した経験が、この先の成長につながってほしい ▼バ ...

　今日は「人権宣言記念日」。１７８９年８月26日、フランスの憲法制定国民議会が「人間と市民の権利の宣言」（フランス人権宣言）を採択したことにちなむ。宣言は自由や ...

　復帰前、米兵犯罪が社会問題化すると、米軍はコザの繁華街への立ち入りを禁止する「オフリミッツ」をたびたび出した。人権侵害に抗議する市民と、経営を脅かされる飲食業 ...

　「ふるさとは遠きにありて思うもの」。そんな一節のある詩「小景異情」を、室生犀星は故郷金沢で詠んだ。不遇な記憶が残る郷里は望郷の念を抱く場では必ずしもなかった。 ...

　東京・歌舞伎町は「トー横」、大阪・道頓堀は「グリ下」。繁華街の一角に少年少女が集う。この夏、犯罪被害に遭わぬよう一斉補導もあったが、人は絶えない。「そこに行け ...

　国頭村楚洲と安田の真ん中、海岸沿いに、かつて我地（がじ）という集落があった。1970年代に最後の居住者が離れたが、最盛期には20世帯100人以上が住んだと伝わ ...

　子どもたちを自動車で送迎する時間帯は決まって交通渋滞が生じる。「送迎渋滞」とも呼びたくなる。夏休み期間中、この渋滞は幾分和らぐ。改めて県民の車依存を実感する ...

　県出身選手が活躍した東京五輪の記憶もまだまだ新しいが、来年にはパリ大会が開催される。パリでは１９００年にも五輪があった。その時、陸上競技の種目として綱引きが含 ...

　今日、甲子園で沖縄尚学が慶応（神奈川）と４強をかけて対戦する。これまでの２試合と同じように、堅い守りと勝負強い打撃、何よりひたむきなプレーという沖尚らしさを発 ...

　農林高校にとってITは遠い存在。筆者の世代だとそんな先入観もあった。時代の変化を実感したのは最近のこと。県立中部農林高校のパソコン同好会が、県IT選手権の表計 ...

　戦果ばかりを誇張して不利な情報は隠蔽する。「大本営発表」という言葉は、転じて信用できない情報の代名詞として使われるようになった。そんな戦前の国の体質に回帰して ...

　「戦場のようだ」。美しい海を臨む観光地が一夜にして焦土と化した。ハワイ在住の県系人はこう話した ▼現地メディアの報道で火災時の状況が明らかになってきた。強風に ...

　東村の福地川ではかつて、初夏になると大人も子どももクムイと呼ばれる川のよどみでウナギとりに夢中となった。ウナギは貴重なタンパク源。「猟犬が飲み込まれた」という ...

　保育園に通う娘は最近、空模様が気になるようだ。晴れていれば散歩や園庭遊びを楽しめる。雨降りの日は「今日はお外に行けないね」と少し残念そう。一緒に空を眺めれば会 ...

　「自切（じせつ）」。敵に襲われたり、身の危険を感じたりしたトカゲが尻尾を切り離し、命を守ろうとする行為だ。組織の上部が不祥事の責任を免れる「トカゲの尻尾切り」 ...

　山に親しむ機会である「山の日」だが、沖縄の山や丘には忘れられない記憶もある。沖縄戦だ。人々は山中や壕に身を潜め、米軍の空襲や艦砲射撃をしのいだ。壕で救われた命 ...

　与党政治家の千石宗平が民族派の青年に諭す。米軍機が国会議事堂に墜落したらどうなるか。米軍は包囲し「総理だろうが警備員だろうがまとめて議事堂から追い出しても、警 ...

　米国の物理学者オッペンハイマーは原爆開発を主導したことから「原爆の父」と呼ばれ、科学者の社会的責任を論じる際、あしき例として挙げられる。一方で戦後は水爆反対の ...

　名護市屋部の海岸沿いの公園に小さな岩座がたたずむ。「渡波屋（とわや）」と呼ばれ、地域の拝所であり、移民や出稼ぎで、屋部の地を離れる人々を見送る別れの場所でもあ ...

　「また戦（いくさ）どぅやがや」。75年前の８月６日夕、伊江島の大口（うぷぐち）浜で起きた米軍の爆弾輸送船（ＬＣＴ）爆発を目撃した女性は孫に言った ▼荷崩れによ ...

　八重山農林高校郷土芸能部が全国高校総合文化祭の伝承芸能部門で文部科学大臣賞・最優秀賞に輝いた。生徒らは休みなく練習を続けて、同校として初の最高賞をつかみ取った ...

　知人からジャックフルーツを振る舞われたことがある。インド原産でパラミツとも呼ばれる。ドリアンによく似た果実は、味よりも切った際に出てきた接着剤のようなねばねば ...