「金口木舌」の記事一覧

　「シンシューセイ？」。数年前に病を得て「侵襲性が高い」と言われる手術を受ける前、医療者との会話で初めて耳にした言葉だ ▼「侵襲」とは体を維持する機能にダメージ ...

　日本テレビの「はじめてのおつかい」は、幼い子どもが買い物などに出掛ける番組だ。生まれて初めて１人で外出し、悪戦苦闘しながら成長する姿を描く ▼埼玉県議会の自民 ...

　「眼無王侯、手有斧鉞」。目は王侯になく、手には悪を正すための斧（おの）と鉞（まさかり）を持つ。明治時代、萬朝報を創刊し、権力者のスキャンダルを暴いた黒岩涙香が ...

　スタートアップ（新興企業）関係者が集う沖縄市の「ラグーンコザ」そばで開催されたビジネスアワードに県内金融機関の役員の姿があった。スタートアップ経営者の説明に聞 ...

　口さがない人がネット上でまき散らした悪評かと思ったら、そうではなかった。国が作成した訴状に記載されている。県の対応を「違法かつ異常な事務遂行」と記す。「異常」 ...

　与那国町の祖納集落を見下ろす天然の展望台・ティンダバナ。その岸壁に石垣島出身の詩人・伊波南哲氏の詩碑「讃・与那国島」が埋め込まれている ▼雄大な自然や人情をう ...

　1944年9月半ば、芥川賞作家の火野葦平は、航空機の故障で那覇に立ち寄った。その4年前にも来沖しており「那覇のあまりの変わりように、そぞろ感慨を禁じ得ない」と ...

　88歳のお祝いは米寿。「八十八」の漢字を組み合わせると「米」になることに由来する。沖縄では「トーカチ」と呼ばれており、旧暦の８月８日に長寿を祝福する ▼長寿の ...

　ここ数年、あるうちなーぐちがメジャー化した感がある。「ちむどんどん」だ。もちろん、昨年放送のＮＨＫ連続テレビ小説がきっかけ。ただ、使う場面が少なく、自ら発した ...

　米海兵隊のオスプレイが普天間飛行場に配備される前、ある欠陥が指摘された。飛行中にエンジンが動力を失っても、プロペラが自動回転して軟着陸できる機能がない問題だ ...

　低金利時代なのに、そこそこの利回りが保障され、元本割れもない。そんな希少な金融商品として軍用地が注目されたのは2018年。投資指南の本が出版され、軍用地にまつ ...

　「市民の分断」という言葉に心が痛む。原発から出る高レベル放射性廃棄物（核のごみ）の最終処分場選定に向けた文献調査の受け入れを長崎県対馬市は拒んだ。比田勝尚喜市 ...

　夜空に浮かぶ満天の星が「消える」。不思議な感覚を体験した。国頭村で開かれた星空観望会での出来事。真っ暗だった会場の陸上競技場でライトが一斉にともると、星は一瞬 ...

　すぐ「どうせ…」と捉える習い性はよくないらしい。分かってはいるが沖縄を巡る政治や社会課題の道行きは悪路が多い。だから「どうせ棄却だ」と軽く考えていた ▼94年 ...

　娘が使っているクレヨンには「肌色」の呼称がない。今は「薄だいだい」と呼ぶようだ。確かに肌の色は多様だ。以前は何気なく使っていた表現も、時代に合わせて変化する ...

　成田空港のコンビニでおにぎりを買って、品質と安さに感動したという。長期の米国出張を終えて帰国した友人の話に「大げさな」と笑っていたが、その気持ちが今なら分かる ...

　カチャーシーをうまく踊る人に憧れる。ひそかに家の鏡の前でやってみても「決まらない」。人目を気にして余計にぎこちなくなりそうだし、祝いの席で手を引かれても恥ずか ...

　選んだ議員に任せっぱなしでは、主権者としての意識は萎（な）えてしまう。賢人は261年も前にそれを見通していたのはさすが。感心してもいられないか ▼政治哲学者ル ...

　強姦救援センター・沖縄「REICO（レイコ）」が活動を終える。活動を振り返るシンポジウムは沖縄の女性が置かれた厳しい人権状況を再認識させるものだった ▼「沖縄 ...

名護市の２１世紀の森公園内にヤエヤマヤシが植えられた一角がある。ビーチ沿いにヤシ並木をつくることを夢見て、有志で植樹活動を続けてきた ▼２００８年に「名護２１世 ...

島豆腐にゆし豆腐。沖縄の食生活で豆腐は身近な存在だ。ただ豆腐を作る過程で出るおからが大きな課題になっているとは知らなかった。食べられるのに使い道がなく、大量に捨 ...

　「反すう」は牛などの摂食で見られる行動で、一度のみ込んだ食物を再び口の中に戻してかみ砕く。物事を繰り返し考え、吟味することを指す言葉でもある ▼家畜の呼気に含 ...

　国連のグテレス事務総長宛てに手紙を送った学生を取材したことがある。2020年、広島での原爆死没者慰霊式・平和祈念式に参列予定だった事務総長に沖縄訪問を提案した ...