追う南西防衛強化


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 政府は2022年末、戦後日本の「安全保障政策の大転換」とされる安保関連3文書「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」を閣議決定した。

 2010年の防衛大綱で明記された自衛隊の「南西シフト」が、与那国島や石垣、宮古の先島のほか、鹿児島県の奄美大島、馬毛島での自衛隊基地整備として具体化してきている。

 日米一体化による米軍基地の機能強化と相まって、南西諸島の「要塞化」には、依然として反対の声も根強い。南西諸島で急速に進む防衛力強化の実態と住民生活への影響、その意味についても考える。


2010年の防衛大綱で方向性が示された自衛隊の「南西シフト(重視)」政策の下、防衛省は奄美、沖縄への部隊新編、移駐を加速度的に進めてきた。与那国、宮古島に続き、今年は石垣駐屯地が開設される。22年末には戦後日本の安全保障政策の大転換となる安保関連3文書が閣議決定され、南西諸島の一層の軍備強化が打ち出された。南西シフトの全容と狙い、住民生活への影響など防衛力強化の実像に迫る。


沖縄県から鹿児島県の奄美群島などに連なる南西諸島では、日米両政府が、軍備増強を続ける中国の存在を念頭に新たな基地の建設やミサイル部隊などの「防衛力」の整備を進めている。

琉球新報は、南日本新聞(鹿児島県)と連携し、鹿児島県馬毛島での自衛隊基地整備計画など県境を越えて進む安保体制の変化に迫る。

話題のニュース特集
image 176