「金口木舌」の記事一覧

　連休中の本紙に珍しい名があった。つげ義春氏、７８歳。１９６０年代から漫画雑誌「ガロ」で活躍した。手塚治虫氏や水木しげる氏と並ぶ漫画家だが、彼らに比べればその名 ...

　「あの石碑、文字の配置が変だと思いませんか」。案内者が指さしたのは「特別史跡熊本城」と刻まれた石碑。文字が真ん中ではなく上に寄っている。「下に１字分空いている ...

　その男性は服をめくり上げ、腹に３発の弾丸を受けた時の傷痕を見せた。「傷は負ったが部下は１人も死ななかった」。ベトナム戦争で７００人の兵士を率いる米軍曹として戦 ...

　著書「忘れられた日本人」で知られる民俗学者の宮本常一さんは１９６９年に沖縄を訪れ、「私の日本地図－沖縄」と題する書を編んだ。浜比嘉島の古老との対話は、復帰前の ...

　キリンは高い所の葉っぱなどを食べるため、首が長くなったという。水を飲むときには、長い足を左右に広げてかがむ。いかにもきつそうで、これが進化にかなっているのか疑 ...

　ゆっくりと体が沈んでいく。足の指と指の間に土がにゅるりと入り込む。この感触が気持ちいい。園児の田植え体験の取材で田んぼに入り、気付いた ▼年上の園児は生き生き ...

　子どもを児童養護施設に預け、母親は車中生活を余儀なくされていることを知り、ショックを受けた。石垣市での話だ（５日付本紙） ▼家賃が払えず家を追い出されたが行く ...

　８日に初日を迎える大相撲夏場所で、新関脇に昇進した琴勇輝（佐渡ケ嶽部屋）が長年の所作を封印した ▼仕切り前、せき払いのような動作から気合を入れる「ホウッ」の声 ...

　休日はうれしいが、早く大人になりたかった。幼い頃、「こどもの日」を迎えるたびにそう思った。だが今、４０歳を過ぎても、果たして子どもたちに胸を張れる「大人」にな ...

　ドイツの光学機器メーカー・ライカカメラ社が近く液晶画面のないデジタルカメラを売り出す。「写真撮影に必須な本質的要素のみを厳選」とは同社ホームページの宣伝文句 ...

　一度は「２０歳までの生涯と決めていた」と言う。エフエムコザでパーソナリティーを務めるまーちゃんは、男なのか、女なのか、二分類された性別に戸惑い、悩んできた ▼ ...

　少し作業をしただけでも大変さが分かった。作業によってできるのはうま味のある塩。名護市我部の塩田で作られる「屋我地マース」だ ▼沖縄の製塩発祥の地とされる我部で ...

　大手メーカーの下請け会社のリコール隠しをテーマにした池井戸潤さんの小説「７つの会議」。上司から求められるノルマは「絶対」、達成は「至上命令」とされた。次第に社 ...

　「ヘビーメタルは知らなかった」「自分が音楽そのもののよう」。激しく踊り、歌う３人の少女の名は「ＢＡＢＹＭＥＴＡＬ（ベビーメタル）」 ▼米国ビルボード総合アルバ ...

　「日本沈没」で知られる小松左京さんに「ゴールデンウイーク」というショートショートがある。大型連休が終わった５月６日の朝、なぜか世間は４月２９日の朝に戻っていた ...

　あすから大型連休が始まる。ことしは比較的休日の並びが良く、間で２日休めば最大１０連休になる。旅行などを計画している人も多いだろう ▼ただ祝日にはそれぞれ意味が ...

　経済が発展している時こそ笑いが必要となる。豊かになるほど心に闇が生まれるからだ。沖縄国際映画祭の関連シンポジウムに参加したお笑い芸人の言葉である ▼「貧しい時 ...

　シビアな外交を比喩した言葉の一つにこうある。「右手で握手しながら背中に回した左手にはナイフを握る」。交渉事は冷静な振る舞いだけでなく、場合によってはすごみを利 ...

　道で外国人に声を掛けられると一瞬、戸惑う。ほとんどの場合が道案内だ。「英語は得意でない」と返すがそれでも大抵、行き先を伝えてくる ▼分かる場所なら片言の英語と ...

　自営業だった両親は、年度末の確定申告の時期になると領収書の束とよく格闘していた。「去年より多く税金を取られた」と嘆く言葉からは、納税というよりは努力して積み上 ...

　「竹田の子守歌」「ブンガチャ節」「網走番外地」「手紙」「Ｓ・Ｏ・Ｓ」－。映画監督の森達也氏はかつてドキュメンタリーと著作で「放送禁止歌」の実体に迫った ▼出身 ...

　この春、サッカーチーム「沖縄ＳＶ」を設立した元日本代表の高原直泰さん。２００２年の日韓ワールドカップには出場できなかった。「エコノミークラス症候群」による肺塞 ...

　今月１０日、東京・阿佐谷のライブハウスは人であふれ、熱気に包まれていた。こわもてで屈強な男性らが並び「組長」がこう宣言した。「人種差別、排外主義を許さない。わ ...