「書評」の記事一覧
<書評>『歌集 白亜紀の風』 日常の瞬間、鮮やかに
2021/10/24
#書評
『歌集 白亜紀の風』佐藤モニカ著 短歌研究社・2860円 日常のふとした瞬間から詩を切りとる手並みが、素晴らしく鮮やかだ。 海風のよき日は空もひるがへりあを ...
<書評>『みやこの祭祀』 全域調査 分かりやすく記録
2021/10/16
#書評
『みやこの祭祀』宮古島市史編さん委員会著 宮古島市教育委員会 宮古島は古来、神女祭祀のにぎわう地である。そのため学者の注目を集めてきた。しかし、急激な都市化と ...
<書評>『句集 霊力の微粒子』 壮大な想像力と繊細な眼力
2021/10/16
#書評
『句集 霊力の微粒子』おおしろ房著 コールサック社・1650円 わが畏友おおしろ建さんの奥さん、おおしろ房さんが第二句集『霊力(せじ)の微粒子』を出版した。壮 ...
<書評>『沖縄戦の子どもたち』 子どものまなざしで見る戦争
2021/10/10
#書評
『沖縄戦の子どもたち』川満彰著 吉川弘文館・1870円 もし、子どもの時に戦争が起きたら――。著者は読者に問いかける。この提起は、子どもが戦時にどう扱われたか ...
<書評>『合同歌集 花ゆうな 第27集』自然や風土 27人の個性
2021/10/10
#書評
『合同歌集 花ゆうな 第27集』花ゆうな短歌会著 新星出版・2000円 「花ゆうな短歌会」(比嘉美智子主宰)の合同歌集『花ゆうな』第二十七集が刊行された。第一 ...
<書評>『比嘉加津夫追悼集 走る馬』全身的に生き抜いた足跡
2021/10/02
#書評
『比嘉加津夫追悼集 走る馬』比嘉加津夫追悼集発行委員会著 琉球プロジェクト・1980円 追悼文を寄せた顔ぶれを見ると、多くの知識・文化人のそうそうたる顔が追悼 ...
<書評>『宗棍』 武術家の強さ、本質に迫る
2021/10/02
#書評
『宗棍』今野敏著 集英社・2090円 タイムスリップした宗棍は、私に真の強さとは何だ? と問うていると痛感した一冊である。 松村宗棍は強靭な心身、知的で繊細 ...
<書評>『謝名元慶福戯曲集 海の一座』 戯曲で見る島口の巧みさ
2021/09/25
#書評
『謝名元慶福戯曲集 海の一座』謝名元慶福著 ゆい出版・5500円 9条を守る日本でなく、戦前同様の「神国」へ復帰してから来年で50年。全てが天皇制国家護持優先 ...
<書評>『となりのウミガメ』 未知の生態に迫る
2021/09/25
#書評
『となりのウミガメ』うみまーる著 うみまーる企画・1870円 この写真集にはさらっと、しかも大量に生物学的に重要で興味深い情報が詰め込まれている。座間味島に暮 ...
<書評>『沖縄発の句文集 青き踏む』 現実に真摯に向き合う
2021/09/18
#書評
『沖縄発の句文集 青き踏む』石田慶子著 新星出版・1100円 本書は「沖縄を詠む」にこだわり、その序文で「沖縄の皆様への感謝の思いと沖縄をよく知らない本土の方 ...
<書評>『沖縄怪異譚大全 いにしえからの都市伝説』 膨大な沖縄の怪異文化を紹介
2021/09/18
#書評
『沖縄怪異譚大全 いにしえからの都市伝説』小原猛著 ボーダーインク・1870円 どうしてかわれわれは怖い話や不思議な話、怪異譚が大好きだ。恐怖におののきながら ...
<書評>『沖縄と色川大吉』 民衆思想史を切り拓く
2021/09/12
#書評
『沖縄と色川大吉』三木健編 不二出版・2530円 色川大吉著『ユーラシア大陸思索行』を読んだのは20代後半のこと。その大陸を色川は、キャンピングカーで180日 ...
<書評>『日本語を学ぶ中国の若者たち』 学び合う授業の楽しさ
2021/09/12
#書評
『日本語を学ぶ中国の若者たち』横山芳春著 ボーダーインク・1320円 「雪あたたかくとけにけり しとしとしとと とけゆけり……」。 ...
<書評>『歩く 見る 考える沖縄』 戦跡にある見えないもの
2021/09/04
#書評
『歩く見る考える沖縄』大島和典著 高文研・1760円 本書の著者の大島和典さん(香川県出身)は、放送関係の仕事を退職後、2004年から沖縄に住み、千を超える団 ...
<書評>『恩納村史 第二巻 考古編』 村民目線の歴史、文化
2021/09/04
#書評
『恩納村史 第二巻 考古編』恩納村史編さん委員会 恩納村といえば県内最大の観光リゾート村として全国的にも注目されている。本書は、この恩納村におけるこれまでの考 ...
<書評>『日本近代史のなかの沖縄』 沖縄統合 帝国日本の強硬性
2021/08/28
#書評
『日本近代史のなかの沖縄』我部政男著 不二出版・7700円 読み返すごとに歴史の新しい面に遭遇する魅力ある本書は著者の長年にわたる研究成果の集大成である。『日 ...
<書評>『絵葉書から分析する近世城郭の建築と空間』 貴重資料としての絵はがき
2021/08/28
#書評
『絵葉書から分析する近世城郭の建築と空間』髙田徹著 戎光祥出版・7480円 令和の世に姿を現すであろう、首里城正殿をはじめとする周辺の建物であるが、復元の際に ...
<書評>『亀岩奇談』 自然巡る21世紀沖縄の寓話
2021/08/22
#書評
『亀岩奇談』又吉栄喜著 燦葉出版社・2530円 本書には表題作「亀岩奇談」と掌編「追憶」の二篇に加えて、作者の「まえがき」と大城貞俊の「巻末解説」が収められて ...
<書評>『風の声・土地の記憶』 旅の風景に潜む他者の歴史
2021/08/22
#書評
『風の声・土地の記憶』大城貞俊著 インパクト出版会・2200円 風に誘われるように著者は旅に出る。その土地の記憶に触れるために。 沖縄戦当時の体験者たちの声 ...
<書評>『米国民政府軍事法廷に立つ瀬長亀次郎 沖縄人民党事件』 法廷のやりとり、詳細に
2021/08/14
#書評
『米国民政府軍事法廷に立つ瀬長亀次郎 沖縄人民党事件』森川恭剛著 インパクト出版会・3300円 占領下の軍事法廷の記録という、きわめて取り扱いが難しい資料が、 ...
<書評>『沖縄の空手 その基本形の時代』 沖縄の言葉で改めて理解
2021/08/14
#書評
『沖縄の空手 その基本形の時代』津波高志著 七月社・1980円 推測で語られてきた沖縄の空手の歴史を資料に基づいて改めて検討したのが本書である。信ぴょう性の高 ...
<書評>『沖縄初期県政の政治と社会』 統治の変遷 詳細に描く
2021/08/07
#書評
『沖縄初期県政の政治と社会』前田勇樹著 榕樹書林・8800円 新進気鋭の沖縄近代史研究者が、1879年の琉球併合後の沖縄「初期県政」について論じた研究書である ...
<書評>『村の散歩道』 村を愛し 息吹伝える
2021/08/07
#書評
『村の散歩道』大城和喜著 大城和喜さんの4冊目となる新刊『村の散歩道』が届いた。今回の本は特に内容が膨大で、素晴らしい。この本を夢中になって読ませていただいて ...
<書評>『随筆と水彩画 よみがえる沖縄風景詩』 互いに響き合う絵と言葉
2021/08/01
#書評
『随筆と水彩画 よみがえる沖縄風景詩』ローゼル川田著 コールサック社・1980円 よみがえる沖縄風景詩というタイトルは想像力をかき立てる。本書は、エッセイスト ...
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